朝田

サムシング・ワイルドの朝田のレビュー・感想・評価

サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)
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めちゃくちゃ最高な映画だった。ジョナサン・デミがこんなポップな映画を撮っていたとは。真面目で保守的な男と自由で衝動的な女のロマコメでありロードムービー。二人の過去などは語らずに、いきなり視線のやり取りからロマンスが始まり出すメチャクチャな展開の連続がとにかく楽しい。単にドタバタとキャラを動かしているだけではなく、要所要所で挟まれる街の夜や夕暮れを切り取ったショットもしっかりと素晴らしい。とりわけ、レストランから食い逃げをして逃げるシーンに差し込む逆光の美しさには泣けてくる。デヴィッドバーンによる主題歌やニューオーダー等80sロックが鳴らされまくるサントラも超クール。シリアスな展開になりかけていても音楽が軽快なムードを絶やさない。爽やかなラスト含め、デミの監督としてのセンスが光る素晴らしい作品。
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