オオイタ

リリイ・シュシュのすべてのオオイタのレビュー・感想・評価

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
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一人ひとりの内面が全くといいほど見えてこないくらい空虚な分、抽象的な「痛み」が観るものを突き刺してくる。

主人公たちと同世代の時に見ていたら、その息苦しさに共感を覚えていただろう。ただ今は教師たちの無責任さ、権威の放棄に、それじゃあいけないんじゃない?という自戒の念を込めて感じる。

本作では教師の代わりに、部活の先輩(高橋一生)がある種のセーフティーネットになっていた。だから彼が引退した途端にタガが外れるという展開は象徴的。
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