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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
5.0
フォロワーさんと話題に上がったので、2度目の鑑賞をしました。

やっぱり岩井作品ではこの映画が一番かもしれない。今日そう確信しました。この作品は若い頃に観なくて良かった…。観ていたら確実にトラウマ…。いやでも、スワロウテイルがすでにトラウマになってたけど。

一番大好きな映画なんだけど、でも辛くて苦しくて、残酷で痛くて、傷口をえぐられる感じ。それに相反して美しい田園の緑、黄金色、ドビュッシーとリリィシュシュ。残酷なシーンにドビュッシーを使われると、ドビュッシーがトラウマになってしまう(笑)見事に私は、岩井監督とリリィシュシュを手がけた小林武史氏に心を支配されてしまった。なんなの、この焦燥感は…。ラストのシーンは助けを求めていたみんなを想って泣いてしまった。

一番辛かったのは、私は星野かな。稲刈り後の田んぼでCDを聴きながら叫ぶシーンは本当に見ていて辛かった。思い出しただけで泣けてくる。いじめられる方も辛いけど、いじめる方もまた心に闇を持っている。いじめられる辛さをわかっていながらいじめる立場にいるとしたら…若いって残酷。

そして15年も前の作品なのに、今も第一線で活躍する俳優さんたちが勢ぞろい‼︎市原隼人、忍成修吾、蒼井優、伊藤歩etc…しかも、みんなまだ若いのに演技をしてない‼︎蓮見、星野、池田先輩がラーメンを食べてるシーンなんてすごく自然で、これ本当に演技をしてるの?って思ってしまいました。

いや、本当にこの映画は、残酷トラウマストーリーなので「すごくいい映画です‼︎みなさん観てください‼︎」とは言えないけど、でも観る価値は大いにあります。私はまたしばらくしたら観ると思います。そしてまた胸を痛めます(笑)
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