うなぎ

エースをねらえ! 劇場版のうなぎのネタバレレビュー・内容・結末

エースをねらえ! 劇場版(1979年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

出崎統監督の最高傑作!との噂を聞き鑑賞

確かにこれは凄い…
本来2クールある話を90分にまとめるという「力技」を行なっているのだが、大胆且つ的確な省略により成立させてしまっている。
怒涛の90分に青春を懸けるひろみたちのエモーションを感じた。

一つひとつの試合のプレイ内容は全く描かれないのだが、迫力ある「絵」と「演出」により見応えはたっぷり。
まさしく絵のチカラ、アニメのチカラを感じる作品だった。

一方でストーリーに対してはノイズに感じる部分が多く、素直に感動、という訳にはいかなかった。
特に疑問に感じたのは、宗方コーチがひろみを選んだ理由。
「母親に似ていたから」という理由だけで他の選手を蔑ろにするほどひろみに入れ込んでしまうのは納得できないし、他の選手がかわいそうに感じてしまう。(ひろみは私の母になってくれたかもしれない女性だ!)

コーチの指導も現代から見ると根性論に頼る所が大きく、「宗方コーチのおかげ」でひろみが強くなったとは思えなかった。
むしろお蝶夫人や蘭子、マキの存在の方が大きく影響していたように感じたし、キャラとしても魅力を感じた。

文句が長くなってしまったが、「アニメの魅力」の点では天下一品の作品。現代ではなかなか見られない「止め絵の外連味」を堪能できた。
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