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笑の大学のmiiのレビュー・感想・評価

笑の大学(2004年製作の映画)
4.0
何気に好きな作品。ひさしぶりに観たら、お二人とも若くてびっくりした。もとは舞台演劇を映画化したもので、話のほぼ9割が密室での二人芝居。しかもほとんどが会話でのやり取りのみ。

役所広司の演技力が光るな、と。徐々に滲み出るお茶目さと人間味が微笑ましい。実際には"生きて帰れ"なんてどうしたってあのご時世に言葉に出来はしないだろうけど、そこがフィクションの為せる技なのだろうけど、いい大人が涙ながらに鼓舞し切望するシーンは胸にくるものがある。

一転して、検閲を受ける立場なのに終始あまり緊張感のない演技のゴローちゃんが少し気にはなったけど、お堅い役所広司との対比と考えればあの飄々とした感じも悪くないのかな。ひとつ言うなら役者本人の利き手故に仕方ないとはいえ、この時代に左利きなのはちょっとだけ引っかかった。
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