住み込みで新聞配達しながら予備校に通う19歳のまさる。
配達先の住民が気に入らないと自作の地図にバツをつけ、またイタズラ電話で脅迫をする。
相部屋のうだつの上がらない紺野を見下しながらも自らの生き方に葛藤する。
最初から最後までスッキリすることがなく重い。
まさるは30歳にもなって住み込みで後輩から借りたお金も返さずヘラヘラしている紺野を見下す事でなんとか保っているようにも見える。
そんな紺野は売春婦の様な生活を送るマリアをこよなく愛する。
底辺の生活を送るが、自分を知り受け入れているマリア。
最高に生々しい。
紺野役の蟹江敬三、マリア役の沖山秀子この2人がとても良い。
そして簡単な地図から精密な地図へと書き上げていくまさるが怖い。
70年代独特の臭い、空気感が残る作品だった。
柳町光男監督作品