ハンポコナヨツナ

ラーメンガールのハンポコナヨツナのレビュー・感想・評価

ラーメンガール(2008年製作の映画)
3.0
ロバート・アラン・アッカーマン監督作品。

ブリタニー・マーフィー主演。
助演に西田敏行、余貴美子、石橋蓮司、山崎努などなど結構な大御所俳優さんが多数出演。

タイトル通り日本のラーメンを題材にしたアメリカ映画で、新作当時にも観ましたが、BSでやっていて視聴したので改めてレビュー書きます。

この映画、ラーメン版ベストキッド+ロスト・イン・トランスレーションみたいなストーリーで、主人公がラーメンを通して人として成長していくストーリーは雑な面がありながらもなかなかよかった。
主演のブリタニー・マーフィー、西田敏行をはじめ出ている役者さんはかなり良く、また日本に関する描写もほぼ正確で、なかなかよく日本の事を研究してるなという印象でした。

ただ、主題である肝心のラーメンの存在感がかなり薄く、トータルで観るとちょっともったいないなというか消化不良でした。
主人公がその味に感動して押し掛けて弟子になるほどの思いを込めた、美味しいラーメンを作る過程に関しては最後まで“魂”や“心”といった抽象的な言葉だけで片付けられているのが実にもったいないなと感じました。
脚本に恋愛要素を入れたりする時間があるなら、1年間のラーメン修行や西田敏行が技術的な指導して少しづつ成長していくなどのシーンを季節ごとに1カットとか少しでいいから挟んでほしかったですね(なんだか知らないうちにいきなり1年間経ってたし)
観終わった後にまったくラーメン食べたくならないってのは、ラーメンを題材にした映画としてはちょっと致命的とさえ思えました。
とは言え、本作に出ている俳優さん達のアドリブによる演技や、アッカーマン監督こだわりの日本の描写など見どころはあり、最後まで退屈せずに観れる作品かと思います。