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大列車強盗団のcatmanのレビュー・感想・評価

大列車強盗団(1967年製作の映画)
3.5
ピーター・イェーツって語感がもうシャープな映像を撮りそうな名前。本作はあの「ブリット」の前年1967年の制作。原題は『Robbery』と実にシンプル、COOLなタイトルバックから冒頭のカーチェイスはそのままブリットと重なるって寸法。実話ベースの為なのか中盤の失速感は否めないものの、逆に言えばそれだけ全体的に作りが丁寧で描写も細かく、その辺もマックイーンの信頼を得た理由なのかなーなんて勝手に想像。フィルムの感触&色彩と相まって当時のロンドンの街並みも魅力的。役者もいい顔してる。007カジノロワイヤル(1967)で印象的だったジョアンナ・ペティットが出ているのは嬉しいサプライズだった。特にラストの彼女は美しい。そう言えば、彼女のポジションはブリットのジャクリーン・ビセットと何処となく重なるのであった…

全体的に洗練された印象がある要因のひとつがJohny Keatingのスリリングでジャズタッチな音楽で、近年の劇伴は雰囲気系のミニマルミュージックが多いけど、やっぱりこっちの方が断然好きだな。ラロ・シフリンとかクインシー・ジョーンズとか。
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