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セブン・デイズ・イン・ハバナのodyssのレビュー・感想・評価

2.0
【2/7は良かった】

ハバナを舞台にした全7作のオムニバス映画ですが、7作が相互にまったく無関係なのではなく、かすかにですが筋書き上の関連性があります。

とはいえ、監督もそれぞれに異なり、作風の違いがかなりはっきりと分かります。

そして7作あれば、当然ながらいいなと思えるものと思えないものとがある。

私には第3作と第5作が印象的でした。逆に言えば他は印象に残らず、すぐ忘れてしまいそうです。

第3作は、黒人女性歌手を、スペインから来たプロデューサーがスカウトしつつ誘惑するお話。こちらに来ればもっと活躍できる、そしてオレと一緒に暮らそう・・・という誘いです。誘われた女性歌手には野球選手の恋人がいるのですが、彼はどうも芽が出そうもない。だからヒロインも心理的に揺れてしまう。その辺がたくみに描かれています。プロデューサー役のダニエル・ブリュールも誘惑者ぶりが見事。

第5作は、少女のイニシエーションを描いていますが、現地の異様な風習が迫力のあるエロティックな映像で捉えられていて、ギャスパー・ノエ監督の力量を見せつけられた気がしました。

7作中2作だけが良かったので、30点でもいいところですが、10点オマケしておきましょう。
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