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赤ちょうちんのkonoesakutaのレビュー・感想・評価

赤ちょうちん(1974年製作の映画)
3.6
それにしてもラストは超シュール。鶏肉だけでこれだけ怖くなるなんて。今流行りの事故物件映画だったのだろうか。クワバラクワバラ。

さておき。

うまくまとめられないが、フォークソング世代の若い幼い恋愛が破滅に向かってムフムフと進んでいく。その様は珍妙ながらも目が離せなく情熱的だった。

引越しするたびに夫婦としてステップアップするわけでもなく。チマチマと若い夫婦は暮らしていくしかない。そのチマチマ感がとてもいい。

そしてフォークソングの世界ってやつ(私は本作をそういう映画だと思ってる)は意外にロックで、ほとばしる青春が込められていることに改めて気付かされた。ゴールなんて全く見えなくてもいいんだよなと。

みんなそのときそのときを精一杯グルグルしながら生きていく。

そのグルグルの捉え方が今回フォークソング的だったんだなと思わされた。