どちらかというと凡作なんだけど、流石スタジオシステム!というところは何ヶ所かあり。
司葉子が、宝田明のホテルにやってきて、尤敏の母親の居場所を教える前に、宝田に寄りかかる。外は夕暮れで、彼らの表情はアンダーで見えない。そして2人はキスする。司葉子がライトをつけて、宝田に尤敏の母の居所が書かれた紙をわたしてからベッドに倒れ込んで泣く。あのくだりはなかなか良かった。この映画の夕焼けのシーンはどれも美しい。
司葉子は、洋服でMGを乗り回し、和装でお茶を嗜み、タバコを吸う、など、この当時のイケてる女性像を象徴している。