このレビューはネタバレを含みます
愛に満ちたおはなし。
楽しさを与えてくれた海。
厳しさを与えてくれた海。
死ぬほどの辛さを与えられた海。
あの若さであの立ち直りの早さはすごい。
いや、若いから立ち直りが早かったのかな?
純粋で無垢だからこそ、海を赦せたのかもしれない。
でも、立ち直れたのは本人の強さはもちろん、周りからの“愛”があったからこそ。
彼女の意向を尊重して協力してくれる家族、唯一泣ける存在でいてくれる恩師、ずっと側にいて同調してくれる親友、ハンデを考えずに野心むき出しで向かってくれるライバル、近くで、遠くで、応援してくれるファン。
ほんとうにたくさんの人から愛されて支えられてるんだな。
だから、心を動かせる人なんだろうとおもった。
最後の大会での波乗りはもちろん素晴らしかったけれど、私が一番心に残ったのはボランティアでプーケットへ行き、笑わない女の子をサーフィンの力で笑わせたところ。
あれをきっかけに女の子もべサニーも、現実と向き合え、立ち直れたんだと思う。
海に心底惚れ込んでたんだろうな。とことん愛してたんだろうな。
人生の早い段階で、死ぬほど愛せるもの、をみつけられたことが、うらやましい。