せいけ

妻は告白するのせいけのレビュー・感想・評価

妻は告白する(1961年製作の映画)
5.0
山登りの最中、夫を見殺しにしたと疑いを掛けられる女
文字通り宙吊りにされた男女3人の関係性のサスペンスとリズムのよい会話劇がとても面白い
法廷モノとして見ても十分な面白さがあるが本作の最大の魅力はその先
リズムのいいセリフがどんどんエモーショナルを増していき、当人にとってはどうしようもない切実な言葉へと変わっていく
終盤のいるだけで驚かされる若尾文子の存在感は圧倒的
これほどシンプルな作劇でも、俳優の演技と正確なカット割りで映画は豊かに面白くなるのだなと実感
ラストから2カットの構図も完璧