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デス・レース2000年のshoupoomoviesのレビュー・感想・評価

デス・レース2000年(1975年製作の映画)
4.4
友人の家のスクリーンで見せてもらいました。感謝です。

スタローンがロッキーで人々に元気と希望を与える前、生活苦からかなり色モノな映画に出演していたと聞きました。これはその作品群の中で、最も有名な作品の一つだそうです。

ルールは簡単。人を轢き殺せば点数が入る。それだけです。
しかしながら、レースの編集やスピード感がかなり上手に演出されていて、かなり正直度肝を抜かれました。
後で調べて驚いたのですが、撮影担当の人は「羊たちの沈黙」などを担当した大物なんだそうです。
製作のロジャー・コーマンはB級映画の帝王という言い方をされていますが、なんでもかなりの映画界の大物を若手時代面倒見てきたようです。若手時代なら安く雇えた、という利点もあったかもしれませんが、それだけに留まらない見る目があるのではないでしょうか。

ストーリーにも、個人的に表面以上の奥深さを感じていて、ナチス的なものへの徹底的風刺や、レース自体には古代ローマで開催されていた剣闘士試合のようなものも感じました。(ローマでは、権力者が大衆の人気を得るために開催されていました。)あえてナチス的世界観を押し出すという意味では、「スターシップ・トゥルーパーズ」にも似たところがあったかもしれません。

この映画を見た人は、きっと多くが複雑な感情を抱くのではないかと思います。
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