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初春狸御殿のchiyoのレビュー・感想・評価

初春狸御殿(1959年製作の映画)
3.0
2015/7/31
お正月に合わせた狸御殿映画で、若尾文子はきぬた姫とお黒の1人2役。序盤こそ、狸を擬人化した内容に違和感があったものの、お黒が狸御殿に入り込んでからはそれほど気にならなくなってくる。逆に、腹鼓やカチカチ山、過剰な効果音を面白く感じたりも。そして、父親思いのお黒と少し我儘なきぬた姫、その両役で披露する衣装が本当に素敵。が、そんな若尾文子を愛でるのはメインのひとつで、もうひとつのメインは狸吉郎演じる市川雷蔵。入れ替わり立ち替わりする姫たち、彼女らとともに舞う彼の姿は必見。ただ、オールセットなこともあって、「新春隠し芸大会」的な印象が残ることは否めない。また、ラストも綺麗に纏まってはいるものの、きぬた姫から狸吉郎へ真相が語られなかったことに軽くモヤモヤ。まあ、お黒には栗助がいるから良いか(笑)。それにしても、ニップレスな河童の衝撃が半端ない!全部持っていかれた感じ。
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