コリドラス

ニュー・シネマ・パラダイスのコリドラスのレビュー・感想・評価

5.0
今年最後にして今年100本目はこの作品!

若い頃に観た時はそんなにいい映画だとも思いませんでしたが、自分も歳を重ねて改めて鑑賞するとじんわりと心に沁みる作品でした。

映画に魅せられた少年トトと映写技師のアルフレードの関係は最初は師匠と弟子のような関係から、映画を愛するもの同士としての世代を超えた永遠の友情へと変化していく。

こんな無二の親友と呼べる人がいたら人生どんなに素晴らしいんだろう。

シチリア島の美しい風景、戦時中という時代背景、キスシーンの検閲とか、映画館の二階席と一階席の労働者階級の人達との身分差別など社会的な部分も細部までよく描かれています。

成功したトトが村に久しぶりに帰ってきて感じる、人々や建物は変わっても決して変わることのない普遍的なもの。
そんな普遍的なものこそ人生にとって大切なものなんだと教えてくれる映画だったのかなと思いました。

映画愛に溢れた作品で映画好きなら一度は絶対に観るべき映画!
心癒されて今年を締めくくれそうです。
皆さんも良いお年を!

「風車があったのを覚えてるか?
 風車はもうないが、風はまだある」
コリドラス

コリドラス