ぐり

ニュー・シネマ・パラダイスのぐりのレビュー・感想・評価

4.0
なんでだろう、エンドロールで勝手に涙が……
これが名作の匂いってやつか……

JKがよく言う彼氏ほしい!のテンションじゃなくて、純粋に誰かを愛したいみたいな意味で恋人がほしいなと思いました🧏🏻‍♀️ラストの恋人たちの愛に溢れたキスシーン、最高じゃないですか。観てる私が愛に溺れそうになって、トトと同じように涙目で微笑んでしまいました(笑)

「人生はお前が見た映画とは違うんだ。人生はもっと厳しいものだ。」

トトが30年地元に帰ってこなくてもトトの部屋を残してくれていたお母さん…😢私も今後家を出て一人暮らしをする予定なんですが、一緒に観ていた母が「いつでも戻ってきていいよ」と言ってくれました。本当に有難いです…😢

「何をするにしても自分のすることを愛せ。子供の頃、映写室を愛したように。」

年齢関係なく"友達"だったふたりの日常。映画に魅了されたふたりだからこそ出会えた日々。人々を幸せにするということ。映画館の存在意義みたいなものを感じました。「映画館」と書いて「天国(パラダイス)」と読む。満員の映画館でみんなが各々の好きなように映画を観ている姿が幸せそうで、なんだか羨ましかったです。大勢の人と、同じ空間で、同じ作品を鑑賞することの幸福さが伝わってきました。ステキ!いつか映画館でこの映画を観れたらいいな〜。

最後に!この作品の中に出てくる兵士と王女の話について「なぜ兵士はあと1日で100日を迎えるまさに"最後の日"にバルコニーの下から立ち去ったのだろうか」という質問に対してあるサイトで紹介されていた答えの中で私的ベストアンサーがあったので引用させていただきます。ちなみに私の答えとしては「兵士は99日目にして(自分はここまでして王女を想っているのにどうして王女は振り向いてくれないんだ?)(なんでこんなことしてるんだろう?)と思ってしまってプンスカプンで帰った」でした。いつまでも相手が自分のこと好きだと思うなよ!ってことだと思ったんですけど…まァ、私のも一理ありますよね?(笑)

↓以下引用です。

兵士はどんなにつらくても王女への想いが変わらないことを確認できたのだと思います。そして立ち去ることでメッセージを残した。
「私はあなたのことを愛してます。王女、あなたはどうですか。今度は私が問いかける番です。あなたは、私のことを愛することができますか。私の存在が目の前から消えてもあなたは私のことを思い続けますか。」

〇余談
私がこの作品を観ようと思ったのは、数ヶ月前に私の学校の先生が紹介していたからでした。そのとき先生は「この映画を観たあと一緒に観た僕の奥さんに"地元に戻りたい"と言ったら"そう言うと思った"と言ってくれて、それで戻ってきたんですよね。」と話していました。先生は違う学年の担任で中々会えなかったんですが、先生にどうしても観たことを伝えたくて、この前偶然廊下ですれ違ったときに思いきって話しかけました。1番聞きたかった「どのシーンで地元に帰ろうと思ったんですか?」という質問をしたところ5分くらいブワーッと話してくださったのでこれを読んでいる皆様に紹介します。

まず質問の答えとしては、全体を通してそう思ったのであって、どのシーンで…という訳ではなかったようです。当時25歳だった先生はこの映画を観て(何の仕事に就いてもいいからとにかく地元に帰りたい!!)と強く思ったそう。そして(そういえば教員の免許持ってたよな〜)と思い出し教師として地元に戻ってきたそうです。数ヶ月前に先生が紹介していたときは、ただの雑談かな〜と思って聞いていたんですが、話を聞くと伝える意図がちゃんとあったみたいです。先生が1番伝えたかったのは「世界を広げてほしい」ということ。井の中の蛙は、井の中が世界の全てだと思っているから少なからず幸せかもしれない。でもみんなには、1度外の世界に飛び出してほしい。そして、もしその新しい世界が自分に合わないなと思ったら(地元に)戻ってきてもいい。それが先生の伝えたかったメッセージでした。

かなり前に観たはずなのにめっちゃ内容を覚えていて(すぐトトの名前出てきた)よほど印象深い作品だったんだな〜と!私の感想も伝えたかったんですがその隙もなく饒舌に語ってくださって風のように次の授業に向かわれました…突然すみませんでしたペコリーヌ。失礼ながら私も勢いで話しかけたのもあって凄くドキドキで動揺していたのでウンウン頷くことしかできませんでした…でも絶対話しかけないと後悔する!と思っていたので素直に嬉しかったです。最後に、去り際に先生が笑いながら「今も未だに迷ってる」って呟いてました…………人生って難しい。
ぐり

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