chab08

ニュー・シネマ・パラダイスのchab08のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

泣ける映画ランキングで検索して、
この映画にたどり着きました。

幼年期と青年期は正直、長いなって思ってしまったんですけど・・・(>_<)
中年期はどんどん引き込まれました。
台詞も少なくなって、トトの表情のアップが多くなった気がする。

父親のように慕っていたアルフレードの死をきっかけに、自分の街に戻ったトト。
映画館は潰れ、床にはライオンの顔が落ちている。母親は年老いて、映画館のオーナーは自分に敬語を使う。ちょっとした浦島太郎状態。

幼年期、青年期には分からなかったことが少しずつわかっていきます。

お母さんは厳しくトトのことを叱ってたけど、トトが帰ってくるまでは心配で鍵をかけずに待ってたこと。トトが寝たらこっそり起きて鍵をかけてたこと。これを打ち明けるシーンが良かったです。「夜に鍵をかける時に、まだ外に誰かいる気がする。」って、母の愛ですね。

エレナとの再会は悲しかったです。
完全版はここがカットされてるのかな??

トトと入れ違いでエレナが映画館に来ていたことをアルフレードはトトに伝えなかった。トトはエレナと別れてこの町を出た方がいいと、アルフレードは思ってたから。
エレナはメモを残していたけど、トトはそれに気づけなかった。
今となってはどうしようもないけど、
あの頃わかっていればと。

最後に、アルフレードがトトの為にキスシーンを繋ぎ合わせて残しておいたことが分かるところも好きでした。
「お前に全部フィルムはやる」って言ってたのをちゃんと守ったんですね。

でも、果たして幸せとはなんだったんでしょうか。アルフレードがトトのことを考えて行動したのはわかるけど、結果トトはエレナと別れたことで30年間ずっと心に何か欠けてるような状態になってしまっていて。
付き合ったら上手くいった保証はないし、トトは映画監督にはなれなかっただろうけど、それでも自分で選んだ道なら納得いったかもしれない??
仕事としては大成功してるけど、本当に自分を愛してくれる女性とは、まだエレナと別れて以降出会えてないわけだから。
お母さんも、「毎回違う女性が電話に出るけど誰もお前のことを本気で愛してない」って言ってたし。

最後ローマに帰る時、エレナに電話して、エレナに「私たちに将来はない」って言った時、トトが「そうは思わない」って言ってた時少しびっくりしました。
再会して気持ちを確認しあってふっきれる訳じゃないんだ・・・、と思って。

だって、エレナはもうボッチャと結婚してるし。というか、父親に決められた相手とは結局結婚しなかったんだ!って言う驚きもあり。結局恋愛結婚してるから、なおさら「あの時すれ違わなければ」って苦しくなりますよね。うーん。

中年期に関してはジンとするシーンもあったんですが、泣くまではいかず(>_<)
中年期を活かすために大事だったと思うんですけど、幼年期と青年期が長すぎたのがぐったりしてしまって、やっぱり少し辛かったです。汗
映画のテンポも昔の映画独特な感じだったし、(中年期は感じなかったから、時代を感じさせるためにあえてそうしてる??)
唐突に性的なシーンもあったし。青年期で、性に目覚めたことをいいたかったのな?でも別にいらなかった気が・・・。

当時の時代背景がわからないから「?」となるところもちょいちょいあって。

もう少し知識をいれて、後30年後くらいに観たらより感動できるかも。もう一回観たい。
chab08

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