裕福な夫人の付き人で身寄りのない若い娘「わたし」がモンテカルロで英国紳士に一目惚れされ、イギリスの豪邸マンダレーで暮らし始める…
霧に包まれたオープニング「わたし」の振り返りの語りとともに続くシーン、深い闇が深い過去へと映される、幻想的でとても美しいです。
恋をしている「わたし」と英国紳士マキシムの幸福感の影には小さな不安がゆっくりと迫りくる、その変わりゆく雰囲気が見応えがありました。
そしてなにより、
レベッカ…レベッカ、レベッカ…「わたし」とレベッカ…人の印象が作られていくさま、ヒッチコックのその呪縛に、私も見事に巻き込まれ、追い込まれました。
人を愛する心の成長に希望が見られるのか、私は……。