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さよなら子供たちのchaooonのレビュー・感想・評価

さよなら子供たち(1987年製作の映画)
3.7
夏帆たんのレビューに惹かれて鑑賞✨

ルイ・マル作品はオムニバスの短編は観たことがあったけど、長編は初鑑賞。
監督自身の少年期の体験を再現した、自伝的映画。

フランスがナチスの占領下にあった1944年の冬❄️
カトリックの寄宿学校に通うジュリアンが出会ったのは転校生のジャン・ボネ。
少しずつ打ち解けていく2人だったが、ある日、ボネが偽名を使い学校にかくまわれているユダヤ人であることを知る…。

ホロコースト映画とビクビクして観たけど、基本は寄宿学校の生徒たちの日常が淡々と綴られる。
男の子たちの何気ない心の交わし方☺️
女の子みたいにベタベタしないけど、時折、心が通い合う感じがいい✨

ただ、ふいに登場する軍人や戦争の影が、終始映画を重くして、なんとなく低体温な感じを受ける。
終盤は、これが戦時中なのだと思い知らされる恐怖の波が、一挙に押し寄せる。

子供たちにとっては戦争に対しても、人種に対しても、遠い意識の向こうで。
ただ唐突に突きつけられる戦争の残酷さに言葉を失う。
ラストの、意外にも落ち着いているボネの姿と、ジュリアンの表情を見て、ただただ悲しくて涙が出た😭
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