さよなら子供たちの作品情報・感想・評価

「さよなら子供たち」に投稿された感想・評価

nooou

nooouの感想・評価

3.7
この手の映画は観る前の印象を上回ることが少ない(期待値がだいぶ高い)が、これは良かったな
やるせない.............観た日の夜に思い出して悲しくなってしまいしばらく眠れなかった

子どもの集団の描き方が、子ども特有の残酷な瞬間も鮮やかに描かれていて危うさと無垢さが混在している寄宿舎学校の描写が印象に残った。そして淡々とした描き方の中で、その危うさや残酷さの瞬間的な尖りも魅力的だった。
そんな寄宿舎の子どもたちやジュリアンとジャンの様子とか交流を観て子どものとき感じていた不安と安心のぐらつきが激しい空気の中にいるみたいだった。

しばし挟まれる外の世界の脅威の間接的な影にこの日常がいつまでも続くことはないんだという気持ちになりながらずっと観ていたけど、最後は本当に辛かったです。
ある寄宿学校に転校生がやって来る。
彼の名前は、ジャン・ボネ。
宝探しゲームで皆に置いてきぼりにされたジュリアン・カンタンとジャン・ボネ。一緒にドイツ兵の車に乗せられる。
「 千一夜物語 」「 チャップリンの映画 」… たくさん時間を共にした。
戦争中のフランスの寄宿舎。
砲撃があっても、子供達には普通の日常が訪れている。戦争を感じさせない毎日。竹馬で競ったり…
ジャン・ボネは、聖体拝領を受けずカトリックではなくプロテスタント。豚肉のパテを食べなかったり、そして名前まで偽名だった。
ある1月の朝。
ドイツ兵とゲシュタポが学校にやって来る。ジュリアンは一瞬、ジャンに目を向ける。最後の彼との握手。
突然の別れ…二度と会えなかった友人。
シューベルト、moment musical no2
が悲しく奏でられるピアノの音色。
まだティーンでもない少年の、青年にかわりゆく時期特有の危うさ、かわいさ、美しさがこれでもかと発揮されている。
ベレー帽でおでこ丸出しの少年たちがみんなお肌つるつるで何とも尊い。触れたら壊れてしまいそうなガラスの十代(光GENJIのこの曲は名曲)。

この映画は第2次世界大戦中のナチス占領下のフランスだけれど、決して残虐なシーンはない。それなのに忍び寄るナチスの足音を鮮明に感じとることができる。一貫して寮生活の少年たちの生活しか映していないのに、宗教、差別、貧富の差がしっかりと描かれている。

ナチス占領下のフランスは、ナチス憎しの人よりも、ナチスに協力する人のほうが圧倒的に多かったという。仲良くしていた身近な人がナチス兵が来たとたん急に手のひらを返したように裏切るのは、少年だったルイ・マル監督の心に大きな傷を追わせたに違いない。主人公の少年に在りし日の自分を投影したルイ・マル監督の悲しみが詰まっていた。ラストの少年の顔は忘れられない。
mns

mnsの感想・評価

4.5
お祈りが暴力の前に平伏した時、それはただの音として、力を持たないものになってしまう。辛うじてかけられる言葉が「さよなら」だけだったのが虚しい。
ルイ・マル監督の自伝的作品。第二次大戦中のフランス、カトリックの寄宿学校に休暇を終え戻ったジュリアン。そこに新入生のボネがやってくる。2人が次第に心を通わせていく中で、ユダヤ人を匿っていた学校にナチスの手が迫る。戦争によって理不尽に引き裂かれる友情。ジュリアンとボネの最後の握手、校長先生の「さよなら、子供たち」という言葉が残酷で切なすぎる。どんな戦争映画よりも強い反戦メッセージを感じた。
ルイ・マル監督がナチス占領下の少年時代を振り返った実話もの。ラストは監督自身のナレーションで締めくくられる。
監督らしい繊細な心情描写で少年たちの寄宿舎生活が瑞々しく描かれていた。その分、終盤の残酷な運命が際立ってくる。素人から起用された少年たちの演技もバランスが良く見事。
「さよなら子供たち」は寄宿舎の校長ジャン神父の言葉。彼の登場機会は多くはないが、その人物造詣が示唆に富んでいて映画に深みを与えている。

※ピアノ教師を演じたイレーヌ・ジャコブのデビュー作で、本作を観たクシシュトフ・キエシロフスキー監督が「ふたりのベロニカ」主役に抜擢した
※劇中でかかっている映画は「チャップリンの移民」
ヰチ夕

ヰチ夕の感想・評価

3.7
子どもたちの楽しげな日常が長く描かれてるからこそ、ラストの残酷さが際立ってる。
シンドラーとか戦場のピアニストみたいに、がっつりナチが映されてるわけじゃないけど、占領下フランスの寄宿学校っていう舞台の中だと、ナチのその異様な感じや緊張感が前述の2つの映画に負けないくらい漂ってた。
昔見たよー よかったよー

ラストが切なくて泣けた気がする

またいつか死ぬまでに見たい
手元にあるはず

ひとまずメモ
一人旅

一人旅の感想・評価

5.0
戦争は容赦ない。子どもだろうと関係ない。ユダヤ人であるが故に収容所へ送られる。純粋で無垢な子どもたちが、戦争の現実にさらされていく。 ヨーロッパ映画ならではの静けさがある。ドンパチ派手にやりまくる戦争映画よりもこちらの方が断然、戦争の実態を知ることができる。子どもたちの演技も不自然なくらい自然だ。間違いなく、傑作。
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