みぞみぞ

春のソナタのみぞみぞのネタバレレビュー・内容・結末

春のソナタ(1989年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

なんなのこの、人間描写の深さと空気感の軽さの両立。どうやってんの。
教養的トークのさしこみ方の上手さなのかな。
なんとなくの言語化すらできないんだけど、面白さ。衝撃。これがロメールの円熟期か。
ちゃんと自分で言葉にできるように読解していかないと。


人間描けすぎ。
ナターシャの若さ故の無自覚わがままもめちゃわかるし、
主人公の1番気を遣ってこの世の正解を見つけようとしてる故に1番異物みたいになっちゃって結局自分だけ物凄い罪悪感に襲われるってのもめちゃわかる。
エーゼのマーキング的なマウントの取り方とキレ方もすごいわかるし、お父さんの自己弁護感も超リアル。
こんな全キャラが生々しい実像を持って動き続けてるのがまずそれだけで半端ないし、
その上でそれを哲学的トークとか芸術メタファーでゆるーく抽象化しつつ、
最後首飾り回収で鮮やかな後味も実現。
とんでもない。スゴすぎ。
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