たかた

春のソナタのたかたのレビュー・感想・評価

春のソナタ(1989年製作の映画)
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テンポのいい映画。移動と仮住まいによって建物が生き生きする様は良い。植物に手入れをするのもグッド。トランクは保有していない建物を住居たらしめる小道具である。この小道具が建築的な装置として働くことで、建物と人が上手く接続されているのでは。ジャンヌ(哲学教師)とそのいとこのやりとり、ナターシャ(大学生)の父とジャンヌのやりとり(いずれも自分のプライベート空間が他者に占有されている)を並列させることで、各洋服の座標がクローゼットからトランクに変化することが仮住まいの合図であるかのように説明される。面白い。
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