零式艦上戦闘機、通称"零戦"の初飛行直前から終戦による焼却処分されるまでを見届けつつ、戦うことに命を懸け、時代に翻弄された若者達の姿を追った青春映画という一作。まさに戦争こそが彼らの青春（滂沱）。
特撮シーンにウルトラマンな印象がある点は当時の撮影事情的なものがあるんだろうけど、それでも堪能するに至ったのはわざわざ零戦の実機を復元してまで撮影した製作側の意気込み故ではないかと思ったり。
ともあれ、零戦がアメリカの手で分析されたことで米軍兵士の士気は上がったんだろうなァと感じたり、『体当たりや空中衝突は恥と思わねばならん』という考え方がきちんとあったことに遠い目をしてみたり、たった70余年の歴史で腹は切らせないけど死ねという責任の取り方を海軍の伝統と宣ってしまうところに戦時の狂気を見たり。
