ラスベガス近郊の砂漠に佇む一軒の錆びれたカフェを舞台に、そこに集う人々の交流をハートフルに描いた映画『バグダッド・カフェ』の完全版。
前々から気になってた作品。期待し過ぎたせいかやや物足りなさを感じた。
ひねた意見になるがもう少しやりようがあったと思う(この作品が好きな方、ごめんなさい)。
折角限られた空間という美味しい舞台がそこにあるにも関わらず、ストーリーはやや抑え気味。
”魔法びん”のくだりももう少し説明するなり活用するなりして欲しかった。
あとテーマ曲の『コーリング・ユー』を推しすぎ。良曲なのは百も承知だが、あれだけ小出しにされると気分が萎える。
確かにほっこりする内容ではあったが、やはりどうしても抑揚が少なく短調なものに感じてしまう。
反面テンポは良く、ジャスミンを介して人々が親密になってゆく過程がとてもシンプルで見易い。
雰囲気や人間観察を楽しむぶんにはもってこいの作品なのだろう、自分はそこまでなじめなかった。