EmiDebu

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔いのEmiDebuのレビュー・感想・評価

3.0
偏見かもしれないが、コメディ映画好きの人は、あえてコンプラを使うことで盛り上がってるように見える。汚い言葉、アウトな行動を見て、真似したいって思ってみたり。ルールを破ることがクールって考えていたり、という先入観がある。
しかし、そうじゃないコメディもある。振り切ってふざけてる俺たちフィギュアスケーターみたいなものが。自分はまだそっちの方が好きだ。汚い言葉や下衆い内容が嫌いなわけではない。そうすれば笑うと考えてる制作側が寒いのだ。
テッドが公開されて周りの人が何人か観に行った時も思った、可愛いぬいぐるみが汚い言葉を使いクスリをキメまくっててとにかくヤバいんだと。そのヤバさを面白いと言わせる感じ、それが寒い。結局テッドも中身ペラッペラだったし。
ハングオーバー!はテッドに比べたら中身はかなり伴っていたが、やはりアウトなことをし続けたもん勝ちみたいな、いかにもアメリカ人が「オオォウ!!」と声を荒らげて観るような映画だと思った。日本人ではそんなことをする人はほとんどいない。映画館や、部屋の中で1人クスクスと笑う我々にはフルでこの映画は楽しめてないだろう。必要なのは一体感。すごく近いものに、ヒップホップのMCがある。ルール無用で、時には相手に汚い言葉を浴びせる。しかしオーディエンスは大盛り上がり、そこではいかに相手を蹴落とすかが大事なのだ。しかしヒップホップは笑わせるかともあるが、基本的にはもっとエモーショナルなものが多い。それをオーディエンスと共有するのだ。今だにディスるという言葉を使ってるのはかなりダサいが、その文化もアンサーソングも感情的であったからだろう。
つまり、個人的に思うのはこの手の映画は感情的じゃない分ヒップホップにも劣るってことです
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