「皆が逃げてる! 荷物を人に押し付け合ってる!―それの繰り返しだ」
パッケージとタイトルの印象とは裏腹に、やり場のない怒りやエネルギーの発散とその顛末をほの暗く描いた青春映画。ダンスでフィーバーしてイェーイ!みたいなシーンは意外と少ない。
ストーリーの好みが分かれるからかちょっと平均評点が低いように感じるけど、映画の仕上がり自体は名作の部類。自分は凄い好き。画作りは良いし、ダンスの撮り方も凝ってて色んな画角で魅せてくれる。
低賃金、失業、格差社会、喧嘩、中絶…登場人物のほとんどがどん詰まり状態で、気を紛らわす為の手段が主人公にとっての踊りであり、でもそれは一時しのぎに過ぎない。成り上がりモノとしての爽快感はないが、ビターなエンディングもまた良い。
題名とジョン・トラボルタのキメポーズしか知らなかったけど、想像していた内容とギャップがあってビックリした。単なる娯楽作品に留まらない名作ダンス映画としておススメ。