ベン家の帯

サタデー・ナイト・フィーバーのベン家の帯のレビュー・感想・評価

3.0
1970年代のニューヨークのブルックリンを舞台にした青春映画。
当時のブルックリンは移民の街で、自由で華やかなマンハッタンとは対照的に不自由で貧しい。
19歳のトニー(ジョン•トラボルタ)は、職場でも家でも抑圧されていて、週末のディスコだけが彼の鬱憤を発散できる場所。
ディスコで出会ったステファニー(カレン•リン•ゴーニイ)とダンスコンテスト優勝を目指す。


▽以下、ネタバレ含む▽
テンション高めの恋愛映画かと思ってたら、結構暗めの話で戸惑ってしまった。
抑圧された環境の中で何かになろうとして足掻きながら成長していくトニーの姿が好ましいんだけど、友人が愚かすぎてテンションが下がる。
抑圧された環境の中で他の誰かをいじめて自分の不遇を慰める。そんな社会構造に我慢できない。という感情に焦点を当てているのがスゴく良い。
トニー兄が親の意向を無視して牧師を辞める。という描写があることで、この兄弟は抑圧されながらも自分の意思で選択ができることが裏付けられていて救いがあるように感じた。

【サウンドトラック1】
ビー・ジーズ / Stayin' Alive
言わずと知れた名曲。ディスコ以外での抑圧の描写がダンスシーンを際立たせる。
https://www.shazam.com/track/61080093/stayin-alive?referrer=share