LEGION

評決のときのLEGIONのレビュー・感想・評価

評決のとき(1996年製作の映画)
3.5
娘を暴行された父親が犯人を銃殺し、その父親を主人公が弁護する物語。白人である主人公が黒人の被告人を弁護していく上で垣間見える無意識の差別がわずかながら描かれていて、人間が差別と切り離せない存在であることを強く感じさせられる。作品全体のテーマでもある人種によって判決が左右される裁判の在り方に対しての訴えは物語性も相まって心が揺さぶられる。
正直に言えば心神喪失という嘘を理由として無罪を主張する主人公らの戦い方はあまり好きではなかった。自分を被告人の立場に置き換えて考えた時に被告人と同じ行動をとるかもしれないが、人を殺したことは変わり得ない事実であり、無罪を勝ち取ることが”正義”と述べる主人公の価値観は人種差別に反対することの本質と少しズレてるように感じた。
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