こてつママ

黄色い星の子供たちのこてつママのレビュー・感想・評価

黄色い星の子供たち(2010年製作の映画)
4.0
ナチス占領下のパリ、街で暮らすユダヤ人は胸に黄色い星を付けることが義務付けられた
だから「黄色い星」なんですね

それは、ささやかな幸せを感じ、ひっそりと暮らす家族や母に抱かれていた子供達に「夜の霧」のように静かに決行された
1942年フランス政府による13152人のユダヤ人一斉検挙
ヴェル・ディヴ事件

ドキュメンタリーではない、残酷な銃撃やグロいシーンは無いけれどつらい

検挙される迄は皆派手では無いけれど清潔感があったのが日が経つにつれ汚れていく
高級な仕立ての洋服を着たマダムもどんどんやつれて汚れていく
劣悪な環境の中、消防士達がホースの点検にやって来て隊長が命令に反してホースの水を飲ませたり、隊員が手紙預かってからの隊長の言葉に涙が止まらんかった😢

逃げる少女を娼婦がフランス軍から守ってくれたり、路頭に迷ってた少年を引き取ってくれたり、収容所と同じメニューの食事でやつれながらも知事に抗議してくれた看護師さん
辛いばかりの中での優しさが際立つ

勇気あるフランス国民により、23000人検挙予定が13000人に留まった
私がフランス人だったら果たして命懸けでユダヤ人を匿えただろうか…

1995年にシラク大統領が認めるまでフランス政府は公式に認めなかったそうです

実際私もこの作品で知ったわけなんですが、情報操作やフェイクニュースは昔から行われてたって事ですよね

ヒトラーの贅沢な日常と収容所の悲惨な状況を交互に見せてたので余計にムカムカさせられました。
良く出来た作品だと思います
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