ルミエール

セントラル・ステーションのルミエールのレビュー・感想・評価

セントラル・ステーション(1998年製作の映画)
3.9
リオデジャネイロの中央駅で日銭を稼ぐドーラ。人生にくたびれた彼女の仕事は読み書きできない人たちの代書。彼女のもとに列をなす客たちの顔は活き活きしてる。それにひきかえドーラときたら!仕事引き受けたふりして帰宅後、隣人と憂さ晴らしのネタにして代筆手紙を捨てたり放置したり…。かなり性格ブス!
ある日、暗い目をしたジョズエ少年と出合い、ふとしたきっかけで彼の父親探しの旅に不本意ながらかり出される 。
実はドーラ自身も父親に対しての複雑な思いがあり、この旅は凸凹なふたりの自分探しのロードムービーとなっていく。可愛い顔して辛辣、生意気なジョズエが最初はかんに障ったドーラだが、旅を共にするにつれ「憎いほどいい子」とまで愛情をかけるようになる。昔、小学校の教師をしていただけあってドーラは基本子供が好き。
そして努力、ど根性のかいがあり新たな進展あり!そして別れ。
ここでの涙は幸せの涙。ほら、離れていてもふたりのポーズはシンクロしてる。
ほろ苦くも温かい、決して忘れることのない絆。
よかったね、本当に。私もよかった。よい映画に出会えて。