とうがらし

第七天国のとうがらしのネタバレレビュー・内容・結末

第七天国(1927年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「サンライズ」と並び、歴史に残るサイレントの名作。

意地悪い姉。
馬鹿正直な妹ディアーヌ。
金持ちの叔父が、貧しい姉妹を哀れに思って引き取りにやってくるが、
ディアーヌ「私たちは悪い娘です」
と正直に答えて、ダメになる。
姉はディアーヌを絞め殺そうとするが、寸前のところで、マンホールから出てきた下水道掃除人のシコに救われる。

姉にも捨てられ、生きる気力を失ったディアーヌ。
「今の自分が嫌いなら、まだ希望はある」と励ますシコ。

万引きして捕まった姉が警察に連れられてやってくる。
姉「妹もグルです」と。
警察に引っ張られるディアーヌ。
シコは、見捨てようにも見捨てられず、
シコ「私の妻です」
とっさの機転でまた救われるディアーヌ。
シコ「なんでそんなことを言ってしまったんだ(笑)
嘘がバレたら、今度新しく決まる道路清掃員の仕事もだめになる」
後悔するシコ。
ディアーヌ「少しの間、私を家においてくれませんか?」

シコの家は7階。
ゆっくり階段をのぼっていく二人。
そこは、星空の見える部屋。
シコが「第七天国」と呼ぶ部屋。
シコとディアーヌの偽りの結婚生活が始まる。

しかし、第一次世界大戦が勃発し、国家総動員法が発令。
男は全員、戦争へと駆り出されることになる。
出征の時間まで、あと1時間。
別れを惜しむ二人は結婚を決意。

出征するシコと入れ替わりに来る訪問者。
なんとそれは、意地悪い姉であった…
果たして、ディアーヌは!? シコは!?


第1回米アカデミー賞で3部門受賞した作品。
ジャネット・ゲイナーは、今作と「サンライズ」「街の天使」3作品で主演を務め、文句なしの女優賞を獲得する。
2つの世界大戦の間に作られた作品。
ぶっきら棒なだが、心優しいツンデレのシコが愛らしい。
結末は、ちょっと納得がいっていないが、素晴らしい作品だった。
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