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2/デュオのysmのレビュー・感想・評価

2/デュオ(1997年製作の映画)
3.0
「リアルさ」を求めるほど殆どリアルとは程遠い作為的な白々しさに帰着してしまっているように思える。その作為的な白々しさがリアルだというのなら話は別だが、とはいえフィクションに抗うフィクションはそれ自体が結局は事前に前提されたフィクションの体制内で歯向かっているだけなのでどうも不毛に思えてしまう。「リアルさ」を捉えるためには虚構の外には現実があるはずだからそれに肉薄すれば良いといった単純なものではないだろう。むしろそうすればするほど先立つ虚構の構造に捉えられ続け、その悪循環の中で露悪的な堂々巡りをすることにもなる。そもそもが白々しい接客のシーンはその過剰な作為性が上手く行っているように思えた。
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