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こころのtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

こころ(1955年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

異邦人や太陽がいっぱいをおもわせる人工の海のなかをじゃれあうシーン。炎天下の砂丘をどこまでも手をつなぎさまようシーン。自分の眼がどこまでもおちてくさりきった腐女子のそれになってボーイズラブな明治男二人をみつめる。またその青年二人を厨二病っぽくえんじるのがオッサン二人。そのメイクと演技。耽美にしてグロテスク。まるでベニスに死すの白塗り。それはそれはこのうえない快楽。この御時世。誰もが自分を駄目な引きこもりとかんじそのマイノリティコンプレックスにおしつぶされそうになっている。誰もが乃木大将のようなこころもちで時代精神の喪失感だけがすさまじい。貴女の眼は貴女の体をはなれインモラルなアンバランスゾーンをただよう。それだけでいい。そんな未必の故意のblミステリー映画。
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