tosyamさんの映画レビュー・感想・評価

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赤い風車(1952年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

特撮映画にほかならない。意識的に。風格の芸術映画をさけ。ジャンル映画としてのそれにちかづけようとしている。のっけから有名な絵のほうに現実をねじまげたかとおもうと。紳士は悪魔くんのメフィストのような特殊>>続きを読む

香港秘令0号(1960年製作の映画)

5.0

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贋札原版と共に香港から。日本に渡った主人公。キャバレー経営者じつは組織の大幹部。その裏切りにあい。原版をめぐる。潜入刑事までからんでの三つ巴の攻防戦。主人公抹殺を含めた組織からの大幹部へのミッション名>>続きを読む

暮らしの残像(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

暮らしの残像。まるで明るい農村のような国営放送味のあるタイトル。あらゆる過去のアーカイブがこんなにも手軽にみれる事態の現在。天国のようだが。それって。いまが世界戦争のただなかで。文化そのものの元栓がぶ>>続きを読む

ほとぼりメルトサウンズ(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

たしかにカセットテープは土にうめたい。では写真はというと。水にながしたい。どちらもいきなり最大火力の火葬処理はごめんだ。本作ラストになぜかターミネーター2の核シーンがかさなってしまった筆者である。ロウ>>続きを読む

鈴木さん(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ディストピア映画などというキワモノのジャンル映画を想定してみたものだから。あまりにもな好演の主演おふたりに大人のハードボイルドラブロマンスとして。よい方にうらぎられた。

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最果ての恐山から始まり放射能で汚染され切った絶海のインファント島へむかうところで終わる荒涼風景連続の本作。第一作に次ぐゴジラシリーズ中。モノクロ作ならさぞ黒光りしただろう実に悪が魅力的な屈指のフィルム>>続きを読む

SFソードキル(1984年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしいダークヒーロー作品そして良質の文化人類学フィルムである。彼はサムライである。サムライは超人である。刀のクスみ。そのクモり具合。から一目で時の経過を把握し。想像を絶する自らの運命を一瞬でうけい>>続きを読む

鉄人28号 白昼の残月(2006年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

雑誌名じゃないけど昭和三十年男が浪漫を感じる物には戦艦。潜水艦。円盤。恐竜。透明人間等有るけれど。特に筆者は鉄人なる言葉の響きに浪漫を感じる。空き地の子供秘密基地に鉄屑を持ち込んで。組み立てようとして>>続きを読む

私はゾンビと歩いた!(1943年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

美人とはいいもので。とくに映画においては。ひろく応用がきく。たとえば小美人。モスラにおけるインファント島の。恋人の南くんの。星新一の人造美人。そして死美人。ポーの小説でおなじみだ。いかにもボードレール>>続きを読む

見えない目撃者(2019年製作の映画)

5.0

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横浜の魔都感がよくでている。でこれ魔都横浜脱出ソリッドシチュエーションホラーでないとすると女座頭市系。あれほど隆盛だった視覚障害ヒーロー。当局意志なのか駆逐されてひさしい。本作も大々的には謳っていない>>続きを読む

風流滑稽譚 仙人部落(1961年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

仙人とは同性異性両刀で口八丁手八丁の世渡り術がもはや神がかりレベルな人をいう。オウム教祖にイエス方舟。違うか。要するに人誑し魔人なのである。そこに弟子入りするのが沼田曜一なのだ。今でいうコミュ障青年を>>続きを読む

悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これも生きものの記録同様。今観る方が胸糞さ倍増だ。昔は黒澤としては焦点が定まらない凡作とされていたが今は違う。もはやこれらで描かれている巨悪は。シェイクスピア的宿命を超えカフカ的不条理なのだから黒澤の>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

リアル仮面ライダー。自身の叔父がショッカー役員で知らず知らずショッカーの犯罪に加担させられていた少年。成長しショッカーと対峙する事となりfbiならぬ新聞記者と共闘する。同じくショッカーに加担させられた>>続きを読む

怪談牡丹燈籠/怪談牡丹燈篭(1955年製作の映画)

5.0

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野淵昶監督。既レビューの幽霊列車では密輸団をゾンビのようにえがいたかとおもうと。今度は幽霊をまるで魔女のようにえがいている。本作なんかまるで奥さまは魔女かクリスマスキャロルか。そしてのようなクリスマス>>続きを読む

河内カルメン(1966年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

今東光。野坂昭如にかさなる無頼原作で。とむらい師エロ事師につうじる雰囲気。

無言の乱斗(1959年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最近時代劇づいてしまってる筆者。時代劇といえばよい意味でのマンネリズム。本監督はきっすいのアルチザンで。決してふみはずしたアートでモダンな傑作など撮らない。つねに安定の娯楽路線。江戸三百年の泰平とばか>>続きを読む

腐る女(1997年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ジャンル映画のなかでも特に個人的偏愛ジャンル。下水道映画。ラジカセ映画。そのふたつをかねそなえてて秀逸。ところでゾンビってショッカーの改造人間だともかんがえられる。なにも改造は臓器レベルの外科手術だと>>続きを読む

若者よ挑戦せよ(1968年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

当時の東芝社員とその家族を動員しての興行が目的のタイアップpr映画。創価学会員でのそれとおなじにおいがしてこうばしい。その登場人物のいかにもな聖人君子家庭人企業人ぶり。ただ東宝サラリーマン映画なのでい>>続きを読む

幽霊列車(1949年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

前半は本格密室殺人ミステリーっぽいが制作年代のせいかどこかおどろおどろしく怪作なかんじに怪談めく。とおもいきや中盤の怪人ゾンビ駅長登場でいっきに雰囲気がかわり。とうとつな地下が組織の秘密基地になってお>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

みんな仲よさげでおもいやりあってそうにみえるけれど。主人公をめぐる人間関係がイチイチ不穏。特に冒頭でしぬカリスマロッククライミング教祖。全員もれなく彼の冒険教信者とでもいわんかな気味の奇妙な自己啓発気>>続きを読む

DOWNTOWN 81(2000年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

バスキアが北斎か荷風か。のように。まるで江戸のようなニューヨークを浮遊する映画。ライブシーンもまるで浪曲のようで粋で鯔背って言葉がにあいそう。81まだ東京もニューヨークもかろうじて下町が存在していたか>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画の最高にいいところは昭和の男の子のロマンアイテム映画なところ。ラジカセ賛美。カメラ賛美。写真館の笑瓶ちゃん本人がなぜかラジオdjも。くわえてスマホにエアチェックされ物証としてどころか武器にさえ>>続きを読む

みな殺しの霊歌(1968年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

見事なドイツロマン主義ボーイズラブおっさんずラブファンタジーである。美少年根本敬提唱中年愛まさに本作のクリーニング少年。どころか根本敬提唱ディープ歌謡といえば應蘭芳だし。これぞ男はつらいよ最終章。満男>>続きを読む

ガメラ対大魔獣ジャイガー(1970年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

パニック映画のおもしろいところは災害現場の現場当事者の奮闘にある。怪獣だって一種の災害で。現場がふんばるからおもしろいのである。担当者や責任者がすぐ現場から誘導され避難。すべては防衛隊にまるなげ。そん>>続きを読む

宇宙円盤大戦争(1975年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

主役は伝説の最終兵器。セカイそのものをかえるほどのチカラをもつとされる。それは空飛ぶ円盤のカタチをしているといわれる。円盤。いまでこそかろんじられているが。それは恐竜や戦艦につらなる神話性のたかいキー>>続きを読む

水で書かれた物語(1965年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

政略結婚に近親相姦そして肺病に不倫。戦前戦中の映画だとありふれた事としてサラリとえがかれるのが大半。本作は別だが劣化ヌーヴェルヴァーグ風や今風だとおなじテーマなのになぜこれやあれやと胸糞にえがかれてし>>続きを読む

おヤエの初恋先生(1959年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ最終作にして最も社会派な展開。というよりも特撮で台風被害の自然災害パニック映画の域にさえ踏み込んでしまっている。いやいやなんかジャズ映画のような雰囲気になってきたぞ。いやいや金八第二部のような>>続きを読む

煉獄エロイカ(1970年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

セリフの意味が難解。でも画をそうするように言葉の響き。そう音としてセリフ楽しめば良い。はやすぎたサイバーパンク映画。組織はレーザーによるメタバースでの革命にすでに着手しており。時間を超越してすら暗躍。>>続きを読む

セル(2015年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

さっき観た世にも奇妙な物語。あともしかしたら藤子マンガの流血鬼のようにこの携帯ゾンビ化は災厄ではなく恩寵なのかも。進化なのかも。本能ではなく欲望にほだされているいまだ携帯もつ我々の方が誰かに何かに監視>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

今回の2020ウイルス戦争もどこかに超天才がいて。たった二行のプログラム調整でできる特効薬があるとおおっぴらに宣言できれば。恐怖や疑いに便乗する輩にも世界は動揺しなくなり。一瞬ですべてが解決するのに。>>続きを読む

日の丸~寺山修司40年目の挑発~(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

新手のファウンドフッテージホラー。赤瀬川原平に新解さんの謎なんてのがあるが日の丸さんを探してって感じ。か。日の丸という名の妖怪。タモリの提唱する新たなる戦前の今タイムリーな企画。自分サウンドスケープに>>続きを読む

凶悪(2013年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

エクソシストのような悪魔をえがいたオカルト映画。悪魔たるリリーフランキーはもちろんエクソシストの山田孝之もいいしれぬ闇ふかくズブズブと黒魔術かのような悪魔祓いの道にはまってゆく。

さよなら、人類(2014年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

オイルショック当時の実録犯罪映画フリッツホンカ屋根裏の殺人鬼もこんなかんじだった。まさにいまのポストコロナエイジの現実の巷がこういう底辺荒廃なかんじ。ポストナチスエイジの新即物主義。ジャーマンニューシ>>続きを読む

めくらのお市物語 真っ赤な流れ鳥(1969年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

不思議なあじわいがあってすき。職人監督が到達する芸術的境地というやつであろうか。座頭市以上に特撮特撮してるのもいい。たとえば鞘が間合いを測る為のレーダーソナーアンテナのような役目をしていたりしてとにか>>続きを読む

任侠東海道(1958年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

か弱き女子供が虐げられる江戸時代。哀しいオーラが纏い付いている。苦界の女は出ないけれどオンナ乞食やカドワカサレ二号の沈んだ底辺感。彼女達の怨み苦悩を次郎長仁吉が晴らします。そんなちょっと必殺シリーズに>>続きを読む

サラリーマン一心太助(1962年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

いやはや土屋嘉男ばりに渥美清は特撮に合うなと思いながら観てました。ホントもっと特撮に出て欲しかったです。中村嘉葎雄もニックアダムスばりに頑張ってたし潮健児はラドンかぐらいにまさに怪演。進藤英太郎も不気>>続きを読む