FumitakeArano

ゲド戦記のFumitakeAranoのレビュー・感想・評価

ゲド戦記(2006年製作の映画)
3.5
作品としては、人間の不安や怖れが、「キモっ」と声に出そうなくらいよく表されていた。
子供時代に見ていたら夢でうなされそうだ。
本作は、宮崎駿の実子である宮崎吾朗の初監督作品。
話題性も狙ってか冒頭で父殺しのシーンがあり、調べるとこのシーンのアイデアも彼が監督を務めることも、ジブリの名物プロデューサーである鈴木敏夫の発案とのこと。
作品テーマとなっているのは「世界の均衡を保つこと」。
本作自体が、天才監督の父と猛獣使いのようなプロデューサーの間に立って、均衡を保とうとして生まれた作品のように思う。
制作時の監督ブログや、鈴木Pのインタビュー記事がまだネット上に残っていて、今読むと生々しい。
どちらかといえば、その様子を映画化したほうが面白そうだなと妄想してしまった。