涙

アリスの恋の涙のレビュー・感想・評価

アリスの恋(1974年製作の映画)
4.4
「アリスの恋」
スコセッシが描く、愛の享受。
アリスの夢を夢のままにする男たちとの対決みたいな映画。
どんな男よりも息子を愛し、大切にしているアリスを見ていると母親の偉大さというものが分かる。
ジュディーフォスターが「タクシードライバー」より先にスコセッシの作品に出てたのね。

夫に先立たれてシングルマザーになったアリス。暴力的な夫だったせいか、あまり悲しまずバザーを開き家財道具をほとんど売ってしまったので、未練はないのだろう。
思春期まっただ中の息子と新しい土地へ向けてお金を集めながら進んでいく。
途中、フェニックスで仕事を探すが一日中探し周りやっとの思いでバーでの歌手の仕事を得る。ある晩、失恋の歌を歌い終わった後休んでいると、アリスよりもずっと年下のベンに誘いを受け、アリスは意外にもすんなりと受け入れる。
ベンに出会って一週間がたった夜、モーテルで寝ていると、隣の部屋から男の怒号が聞こえてくる。それは男の彼女の不倫現場であった。アリスはおびえ、嫌な予感がしながらも眠りについた。次の日の朝、アリスのもとに女性が訪ねてきた。
その女性はベンの妻だった。その妻によるとベンはアリスに出会ってから仕事に行っておらず、家庭が不安定になっているという。そんな時、ベンが怒号をあげながら妻を探しにやってきて、部屋をめちゃくちゃにしアリスに仕事終わりに会おうといい去って行った。そんな姿に慄いた、アリス達はフェニックスを離れ、新しい街へ逃げていく。
涙