ある一人のサイコパスの物語と思いきや、特定の人物ではなく、実はタイトルのとおりアメリカ社会そのものの狂気を描いている。
流行や物質社会にとらわれると、次第に皆が均質化して個々のアイデンティティが希薄になり、もはや持ち物でしか他者との差異が見いだせなくなっていく。するとだんだん「自分が」生きている実感が湧かなくなっていく。
ではどのように実感を得るのかというとこの主人公にとってはそれこそが殺人なのだ。
そこんとこがファイトクラブの場合は殺人が、自己破壊(痛み)とテロ行為に置き換わっただけなので実は両作はとても近いテーマを描いている。
流行ってるからっつって誰も彼もモンクレールだのカナダグースだのバカ高いダウン競って着てる日本人も相当笑えないぞ!