近代アメリカ文学の授業で観た。
アルバートがセリーに向けた「お前は黒人で無一文で、醜くて女だ」という台詞が忘れられない。お前は誰よりも劣る、と罵る場面だろうけど、その台詞を吐いているアルバート自身も黒人なわけで。白人が黒人を差別する、それが許容されている時代でアルバートも「白人＞黒人」の世の中を受け入れてしまっている、そうせざるを得ない当時の情勢が顕著に表れている台詞だと思われてどうしようもなくやり切れない。クソ野郎のアルバートにセリーが反逆を示す清々しい場面だけど、悲しくてむちゃくちゃな気持ちになった。
