トランスマスター

カラーパープルのトランスマスターのレビュー・感想・評価

カラーパープル(1985年製作の映画)
4.0
#78 Black Life Matterが叫ばれる今こそ見るべき映画

20世紀初頭のアメリカ南部が舞台
主人公は幼少期から父親の性的虐待で出産まで経験し産んだ子供は売り払われる。美人の妹を気に入った農園経営をする金持ちの【ミスター】が求婚するが拒否された為姉の主人公がその家に嫁ぐことになり結婚初日から夫の前妻の子4人の世話や家事をする奴隷のような生活を送る。
夫のモラハラ・DV・大好きな歌姫シャグを家に連れ込んでも献身的に尽くす妻。夫からは「醜くて、貧乏で、黒人で、終いには女ときてる!」と罵られる中でも耐えに耐え、離れ離れになった妹との再会を夢見るお話です。

◆良い点/注目ポイント
・ウーピー・ゴールドバーグの初出演・初主演映画
デビュー作からスピルバーグ監督作品映画で主演とはとんでもないシンデレラストーリーです。
・ミスターの息子の妻ソフィアがDVに対しても白人の群衆に対しても屈しない強い女性だったのが、獄中での凄惨な密室での暴力で性格までを矯正させられたシーンが痛々しかったです。
・このような地獄のような生活を送る主人公に神はシャグを遣わしたというストーリー運びがプロテスタント的です。
・白人による虐待よりもアフロ・アメリカン同士の虐待をクローズアップしています。
・若いローレンス・フィッシュバーン(モーフィアス)がチョイ役で出てきます。

◆改善点
・なし。

◆総括
・最後の食卓での独立宣言は胸アツでした。
スピルバーグ監督作品が好きな人は是非Clipを

-2020年 78本目-