似太郎

天安門、恋人たちの似太郎のレビュー・感想・評価

天安門、恋人たち(2006年製作の映画)
4.0
中国とフランスの合作。『ふたりの人魚』のロウ・イエ監督らしくファンタジックで飛翔感のある映像美とゲリラ撮影が迫力あり。

天安門事件を媒介にしたベルトルッチの『ラストタンゴ・イン・パリ』の中国版といった趣きのセックス&政治映画。

この監督のやってる事は大島渚や瀬々敬久に近いスタンスだと思うんだが、すごくリリカルな(若干理屈っぽい)世界観で昔のATG映画みたいな雰囲気が色濃くアングラ感満点な作品。

全編、学生たちによるセックスと政治ディスカッション塗れなところが安保闘争期の日本を彷彿とさせ「どの国も変わんねーなー」としみじみ思った。ポリティカルで観念的なアート映画のような雰囲気が好みだった。そこら辺もやはり瀬々敬久辺りのポルノが頭を過ぎる。
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