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ウォーターワールドのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ウォーターワールド(1995年製作の映画)
3.6
久しぶりに観たシリーズ、『ウォーターワールド』。

近未来の地球、温暖化で極地の氷が溶けて陸が海の下に。
水上で生活することが当たり前のこの世界で“ドライランド”と呼ばれる都市伝説のような陸地を巡る絶えない争いに巻き込まれる男の話。

ケヴィンコスナー、カッコいいな。
まさにアメリカの二枚目、って感じ。見た目はワイルドだけど声が優しい。

この孤高の男のキャラクターが彼にとてもよく似合う。
無口で孤独。自由気ままに生きてるようで、どこかミステリアスな色気もあって掴みどころのないワイルドな男。

彼が立ち寄った水上要塞。これが、USJにあるショーアトラクションの舞台。よく観たらUSJ、よく出来てるな。凄い再現性。さすがユニバーサルの映画。

今思えば、話は『マッドマックス』っぽい。
あっちが“水”なら、こっちは“土”。陸がないのでもちろん水も貴重だが、“土”の価値が至上のモノとなっている。

だから、誰しも“ドライランド”に憧れ、我先にとその都市伝説を追い求める。

水上で瑞々しいシーンが多いが、世界観としては荒廃しているので殺伐としている。水平線しか見えない一面海のシーンも、辺り一面砂の砂漠も、人間にとっては同じようなモノか。

と思ってると、ケヴィンコスナーが吊り上げる生物、これはなんだ、とたまげる。

水上要塞で出会った女と少女。特に少女は“ドライランド”の都市伝説の争奪戦に巻き込まれるべくして巻き込まれる“地図”を持つ少女。

この男を助けた代わりに船を乗せて、女の希望である“ドライランド”探しに巻き込まれていく。

ホント、このこの男、マリナー、勇敢でミステリアスでカッコいい。
ミステリアスな理由もあっていわゆる“普通の人間”ではない。この設定が世界観と話の展開に幅を作って面白い。

世界が海に覆われてしまったことで彼のような人種も現れるという説得力もある。

荒廃した世界にいるめちゃくちゃわかりやすい悪党ギャング集団もいるし、“ドライランド”“土”というわかりやすい動機もあり、そこまで複雑でもない。

だから、この“陸がない”という荒廃した独特の世界観とマリナーの存在感、孤高の救世主感もシンプルに楽しめる。

実は、悪党ギャングの中にジャックブラックがいる。ほとんどセリフはない。でも、いる、この存在感。
前も韓国映画にシレッとマブリーがいたりしたけど、ジャックにしろ、マブリーにしろ、モブキャラでは収まらない雰囲気を感じる。

この世界観に加えて、船を動かすぞ!と意気込んでタンカークラスを手動でオールで漕ぐとか、何かとド派手に爆発するとか、ケヴィンコスナーの身のこなし、アクション、“ドライランド”という伝説じみたパワーワード。

USJが数あるユニバーサル映画の中でこれをアトラクション化したことは納得できる。

最後は空を飛び、“鳥”が来て、、、と、まるで聖書のノアの方舟の話みたいな展開で、そこは割とあっさりだけども。

微妙に評点が低いのはそれな気がするけど、そんなこともなく“伝説を巡る”アドベンチャー、アトラクション、エンタメとしてなかなか楽しめる映画。

環境問題とか、人種や思想の多様性とか、このご時世だからこそ、『マッドマックス』みたいなにリメイクしたら面白そう。

あと、このヒロインの女性、好き。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
https://community.discas.net/announcements/ib1wyncr43idknqm
別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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