まめたろう

DISTANCE/ディスタンスのまめたろうのネタバレレビュー・内容・結末

DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

【敦は何者か?】
自分の解釈は教祖の息子なのではないかと。お見舞いしていたおじいちゃんは被害者。お見舞いしたり毎年命日に集まっていたのは父が作り上げ残して来たものは何なのか確かめるため。坂田の登場により父の残した足跡を感じることができた。それは敦の「教祖ってどんな人でした?」に対する坂田の答えが分かりやすく物語っていると思う。
父を感じることができた敦は皆の心に突っかかっている「湖」という場所を燃やすことで父との決別、加害者家族を責任から解放させてあげたのではないだろうか。


【感想】
「キャストはそれぞれ自分の台詞しか知らず、完成するま作品の全貌を知らなかった」というスタイルが試行的で面白い。言葉が被ったり、言い直したりする台詞回しにリアルさが見えた。

宗教系の作品は宗教=悪 という考え方に傾きがちですが、何も宗教は悪ってわけではないと思う。心のぐらついている部分を支えてくれるのが宗教だと思う。神頼みの神という価値観がたまたまその宗教と似ていただけで。
ただ宗教は強制であってはいけないし、人を縛ってもいけない。不安な時は宗教でも神でも頼ればいいし、楽しい時は何にも縛られず楽しめばいい。お侍さんの時代から日本人は「武士道」とこじ付けて偏った生き方ばかりしてきているが、もっと楽に自由に生きていいんじゃないかと思いました。