頭の上の赤い林檎

ロッキー2の頭の上の赤い林檎のレビュー・感想・評価

ロッキー2(1979年製作の映画)
4.4
めっちゃくちゃ良かった…

 前作でも確信していたことだが、ロッキーが素晴らしいと思うのはただのスポ根サクセスストーリーではなく、ロッキーバルボアという男にフォーカスしたヒューマンドラマとして成立させている点にあると思う。その軸からブレずにアポロとロッキーの熱い戦いを繰り広げるからこそ興奮させられるのだろう。
 ロッキーの分かりやすいくらいお調子に乗る様や、分かりやすいくらいすぐに落ちぶれる様、試合をしないのも痛いからやなんだよね〜って感じでなんともマイペース。重い腰を上げ仕事を探すもまさかの事務職希望。全てがあまりにも高い解像度でロッキーバルボアの人物像を裏付ける行動である。
 そして相変わらず不器用なミッキーとの二人三脚トレーニングも非常に良かった。
 口では罵りつつ、周りがどれだけ落ちブレたロッキーを軽蔑しようともミッキーは決してロッキーに失望しなかった。
 
 ラストのアポロを打ち負かすシーンでのミッキーの喜び様が個人的には1番グッときたねえ…
 負けたアポロがすぐに、今まで散々にロッキーを罵っていたのに、その敗北に納得したかのようにロッキーとハグを交わすのも男同士の死闘を際立たせておりグッときた。
 続編で劣らない作品は神作確定。非常に素晴らしかったです。