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灼熱の肌のRaRaRaのレビュー・感想・評価

灼熱の肌(2011年製作の映画)
4.1
初フィリップガレル。
最近映画らしい映画を見てなかった反動もあると思うけど、これは素晴らしいんじゃないか。
冒頭のショットの連なりからやられた。
駐車場。からの美しい女性のヌード、そして車を運転する男の顔、その道路、アクセルを踏む足、目を瞑る男、ブラックアウト。交通事故の音、最後に大破して煙を上げてる車のショット。

仲直りのシーンも良かった。カットが変わると、2人はすでに泣いてて、ベルッチがルイガレルの顔を掴んで突き放す。しっかり言葉ではない部分で表現するのは流石だなと。

唯一欠点があるとすれば世界の狭さかな。フランス人の映画監督が、フランス人俳優(しかも自分の息子)を使って、ヌーヴェルバーグやブレッソンなんかのフランス映画らしさを意識的に(若干、意識的すぎる)受け継いでる作品、という狭さ。まあ、そこに需要があるんだろうからいいけど。海外で是枝作品が「日本映画らしさ」によって受け入れられているのと同じ現象だと思われる。

あと、どうでもいいけど、フランス人も立ちションとかするんだ‥。
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