まっと

街のあかりのまっとのレビュー・感想・評価

街のあかり(2006年製作の映画)
4.4
救われない話だけど、いつかまた見たくなる作品。

主人公はグリル屋の女性に見向きもしない。
人は近くにある平凡な幸せや優しさには気づかないものなのだろう。

犬と黒人の坊主もあまり幸せそうじゃないけど、心は澄んでいる。

フィンランドの静謐でシンプルな風景が、人生への諦念を物語っているようだ。人間が喜ぼうと悲しもうと、自然には関係なく、ただそこにあるだけ。

登場人物たちもまた自然の一部のように、無表情で淡々と語り、運命に抗うことはない。

叫んでばかりの凡百の邦画には決してマネの出来ない映画。
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