#街のあかり
敗者三部作ラストにして、随一無力な主人公コイスティネン。どんな理不尽が彼を強襲しても怒りも哀しみも浮かべない表情。
更に特に迷いもなくしたいことを、正しいと思うことをする。
それによって利用され、裏切られ、また非道い目にあっても変わらない。
従順とか純朴とか以前に大バカなのかもしれない。
だけど、コイスティネンに共感する。
心は連帯を選ぶ。
街の片隅から見守る少年のように。
どんな悲惨なコイスティネンにも手を差し伸べるソーセージ屋の娘のように。
どんな場所にも希望があることを信じたくなる秀作。