黒汐楓

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプランの黒汐楓のレビュー・感想・評価

3.5
お下品ドタバタコメディに終始するのかと思いきや、とても良かった。
友情もいろんな側面があって、単純に好きとか楽しいだけでは完結しない。時と場合、環境と年齢、そういう事によって流動的に移り変わったり、好きと嫌いが入り乱れたり、それでも根っこで繋がる関係だったり、時としてはほんのひと時だけの関係だったり。そういう全部が友情。
親友の結婚+自分が知らない親友の親友の登場。祝福する気持ちと自分の事のように嬉しく思う気持ちは大前提として、だけど正直置いてけぼりをくらったような気持ちがあったり、新しい友人に親友を奪われたような寂しい悔しい思いだったり。大好きな親友だからこその複雑な感情。わかりすぎる。
あと、親友の結婚報告を聞いた瞬間から数分後の表情の変化がリアル。

登場人物みんなそれぞれ欠点のあるクセモノだったけど、個人的には一般的にみて一番ニュートラルなリリアンが一番問題だったんじゃないかと。でも実際世の中そういうもんだよね。

そして少し前に、大人になってから出来たとても仲の良い友人が結婚した時の事を思い出してじわっと来た。
ブライズメイズなんて文化はないけれど、彼女の昔からの深い関係の友人たちの中に混ぜて貰って過ごしたお祝いの景色は、未だに思い出してもちょっと感動してしまう。とても嬉しかったなあ。
黒汐楓

黒汐楓