約３０年も前の作品で、昔のこういうオシャレでちょっとワルな感じの映画が好きだ。
内容はタクシーで起こる5つのオムニバス。その話の一つ一つは伏線も無ければ裏切りもないが、ちょっとだけ不思議な人間同士の物語。
出てくる人たちはどこか個性的で人間味が滲み出ている。そこになんだか温かさを感じる。他人の人生をのぞき見できたような体験でもあった。
みんなの今後は何も変わらず同じ毎日なんだろうけど、毎日が小さいドラマで出来ているんだと気付かされる。
この時代から３０年後。今は多様化、国際化、ネット化になり人間の匂いがだんだん減っているんだなぁと思いつつ、このタバコ臭いタクシーを降りた。
