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ナイト・オン・ザ・プラネットのparaのレビュー・感想・評価

4.7
初見は、昔 日比谷のシャンテシネにて鑑賞。
当時のシャンテは映画パンフレットがシャンテ仕様であった。

今回久しぶりにBlu-rayにて。

時間と場所のオムニバスである「ミステリートレイン」に続く形で、
同じ時間(時差あり)に世界の5都市のタクシー内で繰り広げられる運転手と乗客の他愛も無い会話のオムニバス。

若かった初見時、この時計の見せ方とアイデアが斬新だったこと、旬のスターが大勢出演していたことが強烈だった。

しかもキャラクターが個性の塊、煩いタクシー運転手!に強烈な乗客!

タクシーという外からの干渉が少ない狭い密室空間を利用して、それぞれの国、それぞれの人に、その土地が放つ個性をコメディタッチに描く。
世界同時=都市によって現地時刻が異なることから、乗客の個性も夕方より深夜、更に早朝に向かうにつれてstrange度が高くなる。

1番好きなのは、流石の迫力ジーナ・ローランズに負けず劣らずのウィノナ・ライダーの勢いのあるやりとり。

ロベルト・ベニーニの魅力爆発、一方的なマシンガントーク、
ヘルシンキは、あのレニングラードカウボーイのマッティ・ペロンパー。
強烈なインパクトのベアトリス・ダル。

勢いがあった。

そして今観ても、街の風景の切り取り方、
音楽が、会話が洒落ている。

今日はシネマヴェーラでの「謎のストレンジャー」を観ることが叶わず残念だったけれど、これはこれでよし。


ジム・ジャームッシュ
Retrospective 2021
@アップリンク吉祥寺
2021.7.17
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